「わからない」という言い切りにある暴力
「ああ、あれ。わからなかったw」「むずかしくてわからないよww」
自分から切りはなすのは簡単で、拒否し交わりを断てばいいだけのことで、
「わからない」=わたしの能力の限界でわたしのせいです
ってな謙遜した(一見)態度をとってれば、傲慢な切断もたやすくて。
そんな裏返しの傲慢ぢゃなくて、「わからない」を見下す「わかる」の傲慢でもなく、「わからない!」
けど、何かをどうしようもなく感じてしまって動かされてしまって惹かれてしまう――大野一雄の言葉にはそういう強さを感じる。
詩の強さ。
稽古場で研究生相手に語った言葉↓
あるとき私は私自身に、出ていって、出ていきなさい、出ていって出ていきなさいと、そう言った。私の肉体にそう言ったのか、魂にそう言ったのか、命にそう言ったのか。私はいつの間にか、飛び出していった。手が飛び出していった。蓄えられたエッセンスが手の中にあって、手が私から切り離されていった。でも手は遠くへ突っ走ろうとしないでいつまでも私のまわりにうろちょろしておったが、これはまぎれもなく私から飛び出していったエッセンスだ。魂が、エッセンスが飛び出していく。私の手が飛び出していく。あの手を見ろ。あれはお前自身の旋律だ。永遠の距離があった。私は私と無関係にエッセンスが離れていくのを見た。かつて私自身でもあったのに。今は他人のようにそのエッセンスを眺め感じることができた。お遊びなんだろ。
「ああ、あれ。わからなかったw」「むずかしくてわからないよww」
自分から切りはなすのは簡単で、拒否し交わりを断てばいいだけのことで、
「わからない」=わたしの能力の限界でわたしのせいです
ってな謙遜した(一見)態度をとってれば、傲慢な切断もたやすくて。
そんな裏返しの傲慢ぢゃなくて、「わからない」を見下す「わかる」の傲慢でもなく、「わからない!」
けど、何かをどうしようもなく感じてしまって動かされてしまって惹かれてしまう――大野一雄の言葉にはそういう強さを感じる。
詩の強さ。
稽古場で研究生相手に語った言葉↓
あるとき私は私自身に、出ていって、出ていきなさい、出ていって出ていきなさいと、そう言った。私の肉体にそう言ったのか、魂にそう言ったのか、命にそう言ったのか。私はいつの間にか、飛び出していった。手が飛び出していった。蓄えられたエッセンスが手の中にあって、手が私から切り離されていった。でも手は遠くへ突っ走ろうとしないでいつまでも私のまわりにうろちょろしておったが、これはまぎれもなく私から飛び出していったエッセンスだ。魂が、エッセンスが飛び出していく。私の手が飛び出していく。あの手を見ろ。あれはお前自身の旋律だ。永遠の距離があった。私は私と無関係にエッセンスが離れていくのを見た。かつて私自身でもあったのに。今は他人のようにそのエッセンスを眺め感じることができた。お遊びなんだろ。