あ、1本いいっすか?

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2011/11/21

ラーメンと愛国

投稿者 福田快活   11/21/2011 0 コメント
「ラーメンと愛国」。なかなかすてきな本だ。速水健朗氏をしったのは「ケータイ小説的。」で、その時はケータイ小説がブームゆうか書籍売り上げランキングの上位を占めたりして、マスメディアで「ケータイ小説」ってなんやねん?ゆう取り上げが増えてた。『文學界』やとかそういう文芸誌でとりあげられて、作家やとか社会学者がケータイ小説について話し合ったりしたことも覚えてる。内容は覚えてないけど。ひとことで言っちゃうと「ケータイ小説は文学か?」っていう「カレーは日本料理じゃねえ。日本人なら魚だろ!と板前が吠える」式の、そんな板前さんがおったか知らんけど、式の話の運びだったから、さらさらめくって忘れた。

「どうもこれが一番いいみたい」って友達が教えてくれたんが「ケータイ小説的。」で、その友達は信用してるから買って読んで、「速水健朗」ゆう名前は覚えておこうと思ったてゆうか、覚えた。80年代の女の子雑誌ティーンズロードと浜崎あゆみとケータイ小説を結びつけてヤンキー少女の系譜にならべたり、ケータイ小説の構成によくつかわれる妊娠、中絶、死とかが生きてるなかでそうそうでくわすものじゃないけど読み手・書き手に「リアル」にうけとめられるものだとか肯くものがたくさんあった。

切り口が独特でおもしろい人だな。都築響一をひきながらヤンキー文化がメディアのなかではマイノリティーだ、という指摘は共感するな、この人の話もっと聞きたいなと思った。過去の著書を読み、ブログをチェックして、なんとなくネットをしなくなって離れた。講談社からのメルマガで新作がでたことを知ってすぐ買った。

ラーメンもまたヤンキー文化に隣接してる。ラーメン屋の作務衣とか、「道」的こだわり、便所の色紙に書かれた親父の小言の内容もそうだし相田みつをみたいな書体、そういえばケータイ小説的には相田みつをも出てきた。ヤンキー少女に人気という文脈から、相田みつををちゃんと論じてた。

速水氏の一貫した関心をみとれる「ラーメンと愛国」はやはり、作者のモチベーションを感じれておもしろい。とくにハッとさせられたのは

ご当地ラーメンは古くからの郷土料理となんの関係もなく、田中角栄の時代に推進されたモータリゼーション、国土開発のなかで地方が観光資源としてたまたまアピールし、マスメディア(テレビ)を通して広まるなかで逆照射的に自覚されていったという指摘。

まだ実は読んでる最中なんだけど、おすすめです。小麦、パン食が日本にひろまった過程が気になる人もぜひ。
 

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