2010/03/15

とろとろと

投稿者 じん   3/15/2010
燃える火を見ている。

とろとろと、おれんじ色の火がゆらめいている。土産物屋の小さなガラス人形のようになめらかで、透き通っていて。火を絶やさないように、紙くずをくべながら、ただただ、それを眺めている。

はじまりは一枚のメモ。頭の中のもやもやに、かたちをつけることができず、ふと、火をつけてみる。じわじわと、はしからのみこまれていき、やがて、黒一色に消える。

憑かれたように、火をそだてる。小さな炉の中から、手を伸ばすようにして、そだつ。

やがて火は小さくなり、白い煙が部屋に広がり、満ちる。満ちる。解放されるような、包まれるような安心感は、ただ煙を吸いぼんやりとしただけか。

  このまま、とろとろ、眠りに、おちたい。

けれども隅の理性がそれを許さずに、きちんと火の始末やら換気をさせる。寝巻きに着替え、ベッドによじ登り、

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