ん?初詣?もちろんンなイベントはスルー、ずっと家にヒッキーさ☆)
『ヒットマンズ・レクイエム』
ダサいタイトル。クソ映画の気配。殺し屋なんだからかっこよく片手とか宙返りとかでパパンパンパン人殺しまくってりゃいいのを、そこに「侠の道」的な夾雑 物でもオリコン一位で、とめてくれるなマーロウ背中が泣いてるぜとでも言いたげなハードボイルドエッグな味付けになってんだろ。。『あるいは裏切りという名の犬』をさらにしょぼく、ゆで卵だと思ったら温泉卵ともいえない、ただの気持ち悪い半ナマ映画という予感がしてしょうがなかった。借りた。
よかった!!『モンティ・パイソン』を国営放送BBCがつくった国、イギリスのブラックユーモア(1)の栄光に恥じない良作だった。
主演はオスの臭いが100歩先からただようコリン・ファレル。出身地アイルランドの訛り(だとおれは思ってるが)丸出しで、生きてることそのものが不愉快 なイギリス人の殺し屋だ。マイアミ・バイスとかプライドアンドグローリーなんかよりよっぽど迫ってくるのは、表情がいいんだろう。顔面に蹴り入れられたパ グみたいな渋い顔で、見境なくあたりに咬みつきまくる。ひと仕事後のほとぼり冷ますためにベルギーのブルージュに滞在してるんだが、中世然とした古都風情、きれいではあるけど娯楽のない街ブルージュはこういう扱いだ。
Ken, I grew up in Dublin. I love Dublin. if i grew up in the farm and was retarded Bruges might impress me but i didn't... so IT DOSEN'T(ケン、おれはダブリンで育ったんだ。ダブリン大好きなんだ。おれがカッペでおまけにセイハク(2)だったらブルージュが面白いかもしんな いけど、おれは違う。。だからつまらん)
何万回とコリン・ファレルはこきおろす、ていうか映画のはじまりがこのセリフなんだけど――「Bruges is just an shit hall(ブルージュなんかただのクソツボだ)」。よくブルージュから抗議運動がおきなかったもんだ笑。
さんざんこき下ろして、映画のさいごではブルージュがきれいに映されている。多くは言わない言えないけど、クリスマス、幻想的な仮装行列、喜劇的な死といったアイテムが中世の石畳に溶けこんでなくなってゆく終幕は、イギリスの粋を思わせた。
セリフのいちいちに皮肉がきいてる。セリフのテンポもいい。脚本・監督のマーティン・マクドナーはイギリスの演劇界を代表する人間のよう。今回が長編映画は初とのこと。せひとも次回作は映画館で観たい。
なにしろ原題は『In Bruges』、『ヒットマンズ・レクイエム』とちがって格調あるぢゃないか(笑
(ぼうとうでアウトローな引きこもり気取ったけど、ほんとは初詣三つもいきました。。すみませんm(_ _)m
ご寛恕いただききまして、今年もよろしくお願いします。)
(1)"the boy with an ass for a face"このBBC番組を知ったときは感動すらおぼえた。障害者を抱えた家族の感動!愛の物語は日本でもある。実際とても大変なことだろう。なのに?だから?それを揶揄った障害=「顔がケツ」の子をもった家族の物語。。。
(2)retardedって言葉は知的障害者への差別用語でretardedをfuckなみに連呼してた『トロピック・サンダー』は抗議運動をひきおこしてた。
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